プラークって何?
こんにちは、歯科医師のRです
今回は、プラークにまつわるお話です
皆さま、プラークって知っていますか?
最近ではCMなどでも耳にされたことがあるかもしれません
プラークという言葉が聞きなれなくても、歯垢(しこう)や歯苔(したい)と表現すればわかるかもしれません
プラークは、簡単にいうと細菌の塊です
昔は、歯の汚れや磨き残しによる垢と表現されていましたが、その後の研究で様々な細菌が凝縮された物であることがわかっています
このプラーク、虫歯や歯周病の原因になるので、しっかりとコントロールしないといけないのです!
プラーク1gあたりどれくらいの細菌がいると思いますか?
1gあたり…なんと約1000億個の細菌が存在しているんです!!
爪楊枝の先でなぞって付く程度のプラークは、およそ数百億個の細菌が付いていることになります
様々な細菌が絡み合って、集合体を形成しているわけなのです
このプラーク、細菌の数がとても多くて恐ろしく感じますが
一番怖いのが、細菌同士が情報を伝達しあって、大きな集合体を作り
その集合体を外敵から守るため、バイオフィルムと呼ばれるバリアを形成する点です
バイオフィルムはとてもやっかいな存在です
細菌の働きを抑える唾液の作用から細菌を守ったり
抗菌薬など薬の作用からも守ってくれます
細菌だって生きてますからね
自分たちが生存するために、頑張っているんです!
(私たち、人からするとこの頑張りが…困るんですけどね^^;;)
歯ブラシで除去できるのが「プラーク」、除去できなものが「バイオフォイル」といった表現もみかけますが
厳密には、プラークとバイオフィルムは同じものを指します
(実際は、外表面近くの細菌の集合体そのものがバリアとして、内側にいる細菌たちを守ってくれるイメージです)
このプラーク、うがいでは取れません!
歯ブラシなどの機械的な力でないと除去できないのです
そのため、歯磨きする時間ないのでうがいだけすれば大丈夫!と思っている方
それは誤りです!
毎食後の歯磨きは、とても重要な意味があるんですね
ちなみに歯石(しせき)という言葉を耳にしたことがある人がいると思いますが
歯石は、歯に付着したプラークが唾液に含まれるカルシウムなどの成分と反応して石灰化し
石のように固くなって付着したものです
歯石は、ある意味、死んだ細菌の塊とも表現されますが、
表面がデコボコしているので、よりプラークが付着しやすい状況にあります
歯石は、強固に歯に付着しているため、歯ブラシでは落とすことはできません!
歯科医院で除去してもらうしか方法はないのです
通常、食後8時間ほどでプラークが生成され、約48時間すると歯石になってしまいます
時間との勝負というわけなんですね
自宅で行う歯磨き(セルフケア)だけでなく、歯科医院で行う口腔内清掃(プロフェッショナルケア)を駆使して
健康的なお口の維持に努めましょう!
こんどう小児歯科では、歯磨き指導だけではなく、お口の中をきれいにするプロフェッショナルケアも行っております
気になっている方、一度ご相談ください!